先日夜間に利用者のAさんが不安な表情をしながら、廊下をうろうろしていました。声を掛けると『子供がいなくなった。○○○(子供の名前)と○○○(子供の名前)がいない。みんなどこへ行ったんだろう』と探していました。心配しなくても良い事を伝え居室へ誘導し、就床を促しましたが、その後も何度も出てきては同様の事を訴えていました。夕方から同様の言動が続いていたとの事でした。
ケア状況を確認すると、その日の提供水分量が2050mlとなっており、普段2550ml摂取しているAさんにとっては500ml不足していました。そこで不足を補うために、Aさんが居室から出てくるたびに話を聞き、水を飲んで頂くことにしました。その結果、摂取水分量が丁度500mlになった時、Aさんはすぐに入眠し朝まで良眠されました。
Aさんにとって、500mlの水分の不足が認知力を低下させ、不安な状況に陥る原因になっていたようです。人は一日の排泄だけでも1500㏄の水分が身体から失われます。その失われた水分量を確保すること+α、その人の状態に合わせた必要な水分量を確保することが、とても重要で大切であることを再確認させられる出来事でした。